高速道路割引で楽しむ旅
　山中鹿之助（幸盛）のお墓は鳥取鹿野の幸盛寺、福山市鞆の浦には首塚、岡山県高梁市には胴塚とお墓は観泉寺にあります。また京都にもいくつかお墓や供養塔などがあります。離れた地にこれほど名を刻んだ山陰の武将、山陰を郷土とする人物はいるのだろうか。オオクニヌシやスサノオなど神話の時代を除けば心当たりがありません。「鹿之助は尼子の家臣の身ながらなぜだろう」と思いながら京都は叡山電車出町柳駅から程近い本満寺を訪ねてみました。
　歴史を感じる寺の正門には寺名を記した石碑があり、その対面には山中鹿之助の碑が建っています。本堂を抜けて墓地の入口近くに鹿之助の墓がありました。外柵で囲まれた中に鹿之助は眠っており、長い年月を経た佇まいを感じます。
　月山富田城落城後、鹿之助は尼子復興を賭けて京に上り、織田軍の支援をもらうため、何人ものの武将等に接近したと云われております。鹿之助の武勇伝は有名ですが、尼子十勇士の中でも藩主の意思を担って、京の織田軍の武将達との交渉を任せられた優秀なネゴシエーター（交渉人）だったのではないかと考えることができます。
　京都には本満寺のほかに南禅寺塔頭慈氏院と大徳寺塔頭玉林院にも鹿之助の功績を残した跡があると聞きます。京都では毛利攻めの先鋒秀吉などに応援をもらうために交渉人として動いたことでしょう。鹿之助の子孫が後に大阪で鴻池財閥を築くことになりますが、鹿之助の交渉術や才覚を継いだように思います。
　今年高速道路割引がはじまりましたが、異郷の地で故郷との関連を見つけるドライブは私の乗用車で出かける旅の楽しみになりそうです。（や）

柿木道子さんをお迎えしました
　先日、出雲管工事事業協同組合様の組合員向けのセミナーとして、元株式会社くいだおれ会長 柿木道子さんを招いて講演会を開催しました。
　主婦だった柿木さんは1983年に病床の父親（先代）の強い希望で専務として経営に携わるようになり、以降昨年７月に店舗を閉めるまで女将として接客してこられました。くいだおれ太郎で有名な道頓堀のくいだおれですが、ほとんど素人同然で経営に参加した柿木さんは様々な苦労も経験してこられたそうです。また時代の流れの中でもいろいろな悩みを持ってこられました。ライフスタイルの変化が道頓堀から人の流れを奪ったこと、90年代には歴史あるものが「古臭い」「ダサい」とみなされる風潮の中でくいだおれも苦戦した時代など。そんな話をユーモアを交えて楽しく聞かせていただきながら、柿木さんのユーモアのセンスが、その後の話題のメニュー開発やくいだおれ太郎の人気復活にも?なったんだと感じました。
　演台の前に立って、全身で話をされる柿木さんは非常にエネルギッシュで、聴いている私たちも元気と勇気を頂きました。

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