ティファニーで朝食を
映画「ティファニーで朝食を」は1961年封切られた往年の大女優オードリ・ヘップバーンが主役を演じる映画です。NY5番街の高級宝飾店ティファニーのショーウインドウでパンを食べるシーンがありますが、朝食をいただけるようなレストランは店内には無かったので、不思議なタイトルです。~貧しい主人公がいつかはティファニーで朝食を食べれるくらい自由で豊かな人になりたい~という願いを込めたタイトルだということです。
そのティファニーは今月リニューアルオープンしました。4階建ての旗艦店の最上階に椅子や壁はティファニーブルーで統一され、食器・調度品などは自社製品で揃えたレストランです。名作に思いを馳せ、ゴージャスな気分で朝食がいただけます。
半世紀以上も経ってからどうしたことだろうかと思いますが、理由のひとつは販売不振です。旗艦店でも売上の低迷が続き、CEOが交代させられるほどで、起死回生を狙った集客アップの手段として往年の映画を実現することなったと囁かれています。
他の理由としては、米国では、若い世代を中心に高級ブランド離れが進んでおり、価値を他に求める方が増えたと言われています。有名欧米ブランドに身を包んだ姿は“カッコいい”“素敵だ”から“自然派”や“社会貢献”“お手軽・実用性”など価値観が変わり、“高級ブランドは時代遅れだ”という若者もいるそうです。
彼らの価値観は、例えば靴メーカーのトムスの「One for One」モデルです。これは“ひとつ買うと、困っている誰かにもうひとつ”というコンセプトで、社会貢献したい人たちの価値感をブランド化し、成長を続け、今や世界中に広がっています。
また、食品やコスメ業では例えると、ホールフーズ(アマゾンが買収)です。キーワードは「LOHAS(ロハス)」で無農薬・無添加・手づくり・環境に良いなどで、オーガニックや地産品が人気です。NYなどに住む健康管理層に人気を博しています。
日本でも例えば、高級化粧品メーカーの資生堂が今までありえなかった価格帯の商品(1000円以下)「専科」シリーズを投入して、国内市場の巻き返しをはかっています。
松江でも平成8年、一畑百貨店が駅前にお引越をされた時、ティファニーが1階に入居されました。私は恐る恐る本物のティファニーを見せてもらいました。店員さんは飛び切り艶やかで、魅惑的なユニフォームに包まれ、スカーフを巻いたキレイな方でした。まるでCAさんのようだと感じたことを思い出します。
時代と共に、私の価値感も変わってきてるなあと思いました。(や)
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▲女三瓶2017.11月 |
※本文とは関係ありません。 |
ぐるない松江版25 号発行しました
松江のグルメ情報を発信するフリーペーパー「ぐるない松江版25号」を発行しました。今回もたくさんのお店の皆様にご協賛いただき、充実した内容のものとなりました。
今回は「ぐるない」とネット媒体(食べログなど)の違いを少し。
近年、紙媒体からネット媒体への移行が進んでいるといわれています。実際私も「チラシなどの紙媒体をやめて、ネット媒体に力をいれるのはどう思う?」などネット広告の相談をいただき、数々の関係の業務をおこなっております。しかし、ネット広告ばかりが席巻しているわけではありません。紙媒体にも優れた特性があります。
ネット媒体は消費者の方々が検索をしなければ目に入ることはありません。いわゆる能動的な媒体といえます。
紙媒体(ぐるない)は、ホテルなどで目に見える位置に置いてあったり、ホテルの方から勧められたりします。いわゆる受動的な面があります。 今はネットの時代だと言って、闇雲に紙媒体を少なくするのはいかがなものでしょうか、ターゲットや企画内容などによって、紙とネット媒体の力の入れ方のバランスを考えることが大切でしょう。(ひ)
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