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2010年5月号

  

電子書籍は便利だけど・・・

 村上春樹の「1Q84」3巻は発売以来売行好調で、不景気感が漂う出版界では明るい話題のひとつですが、私は残念ながらまだ1巻も読んでいません。読んでみたいと思いながらも重たくて、ぶ厚く、価格も高いため躊躇しています。
 よく寝転んで読む私は手軽なサイズの新書を重宝しています。片手に納まり、持つ手で頁をめくっています。ハードカバー本だと大きい上に重たく、腕に負担がかかり手首が疲れてしまいます。出張などでカバンに入れて持ち歩く場合はさらに深刻です。重たい上にカサをとり、長く持ち歩くと疲れてしまうので結構な決断に迫られます。
 ハードカバーの本が悪いと言う訳ではありませんが、読むスタイルによってカタチの選択肢があっていいのではと思っていました。
 先日iPadが発売され米国では生産が追いつかない程と聞いています。iPadは電子書籍のほかにも多様な使い方がありますが、ライバルのアマゾンから発売するキンドルと共に電子書籍時代の到来と言われ、ダウンロードすると何冊分もの書籍がディバイスに収まり、読めます。両手を広げて読む新聞、重たいハードカバーの書籍もiPadやキンドルなどを通して読むことができます。
 ネットではニュースやコラムなどが無料で氾濫しています。新聞社や出版社は発行部数の減少のため採算の厳しい電子書籍にどれだけ既存の役割を果たすことができるのか、また採算をサポートする広告などを含めて方策が定まらない中、模索中といったところです。
 今まで発行元に一元化されていた編集、出版や印刷、販売、広告などの権限(利権)が、編集を除いてディバイス側に移ってしまうことが深刻な悩みです。
 電子書籍の普及により大手出版社や新聞社だけではなく、販売店、書店や地方の広告業界なども大きな課題に直面しています。(や)

▲ツツジと四国新居浜市 ▲ヤマセミ


iPadの発売に感じたこと

 近頃私のまわりでもiPhoneをはじめとする、いわゆるスマートフォンを使う人が増えてきました。スマートフォンというのは、携帯電話でありながら通話のみならず、ホームページの閲覧や通信回線を利用したスケジュール管理をはじめネットワーク上の各種サービスを受けることができる端末で、手の中のパソコンともいえる多機能なものです。
 使っている人に話を聞くと、外出先でも会社宛のメールを転送して、大概の添付ファイルも見ることができるのが便利ということ。原稿の修正や会議資料の確認など、すぐにできるのが魅力のようです。また、特にiPhoneでは機能を追加できる多くのアプリがあるのが大きな強みです。スケジュール管理といっても多種あり、他にゲームや各種辞典、健康管理などあらゆるジャンルを網羅しています。iPhone所有者同士ではお互いに見つけた便利なアプリの情報交換がコミュニケーションのひとつになっています。スマートフォンの普及で、ビジネススタイルも少し変わってきているように感じます。
 iPhoneのアップルコンピュータが先日発表したのがiPadです。iPhoneをそのままひとまわり以上大きくしたようなかたちで、見た目はあまり好みではありませんが、これが米国では発売後すぐに100万台以上売れて、日本でも予約の多さに一時予約中止になっているほど注目を集めています。サイズが大きいため、書籍をダウンロードして読む電子書籍の役割を持つこと、ホームページの閲覧がしやすいことなどiPhoneより大きいからこそのメリットもあるようですが、発表当初は個人的に魅力を感じませんでした。しかし考えてみれば、家でパソコンを開いてもネットを見たり動画を見たりくらいのことならば、iPadくらいで丁度いいなと、またよく雑誌を読む自分としては、ダウンロードして読めばゴミも減らせるなと、自分のライフスタイルにも入る余地が十分にあると思うようになりました。
 iPodの発売によって音楽業界は一変しました。iPhoneの発売によって、PDA、電子手帳の市場はスマートフォンに取って代わられました。iPadの発売により書籍販売店、ノートパソコンはどうなっていくのでしょうか?スタイルや市場に合わせる商品ではなく、スタイルをつくり、市場を変える商品、かつてのソニーのウォークマンがそうであったように、近年のアップルの商品にはそんなパワーがあるように感じます。(う)




弊社社員が気がついた 「ちょっといい話」を連載しています

 出雲大社は建造物などをはじめスケールが大きいと言われており、本殿の高さは(地上から千木まで)伊勢神宮を凌ぎ約24mあります。さらに2000年の発掘によって見つかった柱は、現在の本殿の形以前(1229年)に造られたものといわれ、高さが約48mあったそうです。宮司の千家家に伝わる「金輪御造営指図」の図面と一致したため、本当に今の本殿の約倍の高さがあったという裏付になりました。
 しめ縄は最もシンボリックなもののひとつですが、本殿西にある神楽殿のしめ縄は概算長さ13m、直径2.8m、重さ3トンの巨大なものです。しめ縄に使用する稲ワラは水田約1.3ヘクタール分に相当し、約5トンの稲わらからつくられるそうです。
 なぜこのような巨大なものにしたかは出雲の国力が強大であったからとか、大国主命の強い怨を鎮めるためとか言われています。
 一般の家庭では巨大なしめ縄を飾ることは出来ませんが、小社の「出雲大社のしめ縄」は巾約45cm程でコンパクト。ご家庭の神棚だけではなく部屋やお仕事される場所などにも清らかな空間が生れます。(こ)

◆「出雲大社のしめ縄」注文承っております。詳細はこちらから


▲「出雲大社」(左)と「金輪御造営指図」(右)




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