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Webplan News  2020年11月号

  

土瓶蒸し

 土瓶蒸し。聞いただけで涎がこぼれそうになるほどの好物です。居酒屋の暖簾をくぐりカウンターに座っておしぼりを片手に「今日のメニュー」と書かれたボードに目をやると、「松茸 土瓶蒸し 1,000円」の一品に釘付けになり、私のグルメスイッチが入りました。カウンター越しに大将が申し訳なさそうに「うちのはカナダ産ですヨ」と声を掛けてきましたが、すっかり忘れていた一品が出現したようで、産地には関係無く、まるで子供の頃の愛用していたおもちゃを発見したように感激の品に出会いました。
 忘れていたことに出会う喜びと反対に、当たり前にあったものが無くなることがあります。現政権下の目玉のひとつデジタル庁設置に向けた河野行革担当相の「脱ハンコ」発言から、ハンコはこの先遺産になるのではと思います。
 ハンコといえばシャチハタが頭に浮かぶように、業界のトップランナーはさぞかし「脱ハンコ」を逆風と感じていると思っていましたが、実は25年も前から「脱ハンコ」に取組み、既に電子印鑑を実用化しているそうです。培ったハンコ技術を生かしてコスメ業界向けにハンコ型のチーク「ステーショナリーコスメ」やハンコ型のリップクリームを開発して試験販売しており、「脱ハンコ」時代を睨んで準備万端のようです。
 写真業界では主流がネガフィルムで私たちはDPE店に足を運び紙に焼き付けてもらいましたが、デジタルに変わった2000年代、町のDPE店は次第に姿を消し、ニコンやキャノンなど既存のカメラメーカーはデジカメの販売が主力となり、ソニーやパナソニックなど電気系企業が新しく参入し市場は盛り上がりました。ところがこの数年間はスマホの普及とappleやGoogleなどによる写真のクラウド環境が提供され、主役はスマホに代わり、撮った写真はネットに上げるようになり、クラウド環境の対応に遅れた日本メーカーは苦戦を強いられています。
 一方で、カメラと現像分野で売上の約6割を占めていた富士フイルムは5年間でその殆どを失いました。しかし、培った技術を糧に液晶用フィルムや医療、ヘルスケア分野が屋台骨を構成するに至り、主力商品の見事なシフトチェンジを果たしました。
 突然にやってくる技術革新によって流れが変われば、企業を維持するために素早く、変わらなければならない時だなぁ~と思います。土瓶蒸しのスープをいただき終え、土瓶に残った具にもしかして将来のお宝が隠れているのではないかと、ひとつひとつ味わった晩秋です。(や)

広島県民の森の紅葉(2020.11)
広島県民の森の紅葉(2020.11)
土瓶蒸し(2020.11)
土瓶蒸し(2020.11)

ぐるない松江版30号配布中

 この13日より「ぐるない松江版」30号を発行し、只今配布しております。観光施設やホテルにお越しの際に「ぐるない松江版」を見かけましたら是非ともご利用いただきますようにお願いします。
 GoToキャンペーンも始まり、県外から訪れる多くのお客様のお陰で松江は以前のような賑わいが戻って来つつあります。
 「ぐるない松江版」の配布時に観光施設やホテルを回りましたが、観光施設は平日でも観光客が多く、駐車場もほぼ満車の状態、特に松江城周辺は人の多さを感じました。夕方の松江駅周辺はスーツケースを持った観光客や出張の方が多く見られ、付近のホテル受付では夕方になると行列を作っているところが見られました。
 GoToキャンペーンが始まってから一気に人が多くなったと感じます。一方で今からでもできる感染予防対策として人込みの中にわざわざ行くことを控えようと思います。コロナを抑えて交流が戻ってほしものです。
 今回の「ぐるない松江版」の配布をキッカケに今までに行ったことのない観光施設を知ることができたのでGoToキャンペーンが落ち着き、コロナウイルスも終息になる頃に、気になったところへ足を運び松江の観光を楽しみたいと思います。(す)

GN松江30
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