年の瀬

　年の瀬を迎え、明るく彩る街のイルミネーションは例年に比べて少々地味な気がします。ロシアによるウクライナへのインフラ施設攻撃によって電気が使えない人たちは暖房も灯りも無い冬を迎えていることを思い、また諸物価の高騰の中、特に電気代の値上がりから派手な照明は控えているのかと想像します。
　お天気に左右されるビジネスは多く、衣料品の売れ行きや野球場・百貨店の来場はお天気や気温などで予想ができます。飲料や食品は気温によって売れる品は予想できますが、例外としてアイスクリームがあります。住まいが高機能になり、冬でも暖かい部屋でアイスクリームをいただくニーズが増え、今や季節商品ではなくなりました。
　スキー場はお天気や降雪に左右される業界です。近年の暖冬による雪不足から島根県の山間部のスキー場は営業ができる日が少なく、その影響から廃業や倒産に至るケースが続き、その数はピーク時の約半数程度まで減っています。それでも昨シーズンは久しぶりに雪に恵まれて多くの来場者で賑わったそうです。
　取引先の飯南町のスキー場様によると、集客には「ある程度寒いこと」「沿岸部（街）に程々の雪が降ること」が条件だそうです。シーズン中に暖かい日が続き、街に雪が降らない年や沿岸部が大雪に見舞われる日が続くと「滑りに行こう！」という気分にならく来場の少なくなるそうです。
　このスキー場様は雪不足でも人工雪設備を設けているので、安定したお客様を見込める強みがあります。その人工雪に掛かる電気代は相当な額と聞いておりましたが、今年はシーズン直前になって電力会社から改定を提示され、その値上げ幅は想定を超える額だったそうです。このままだと電気代が膨大になることが予想され、急遽予算計画の立て直しを迫られました。固定費を削減をしたうえで、予定していた集客の広告予算をゼロベースに見直されました。理由は納得しても、弊社は痛い売上減少になります。
　電気代金は止めることができないインフラです。ウクライナ戦争によるエネルギー価格の上昇、そして円安などが原因かと思われますが、その対応は私共民間企業ができることでしょうか？
　今年のビジネス環境は長引くコロナ感染症の影響から活路を求めて来ましたが、新たにいくつかの想定外の不安に直面することになりました。上手い舵取りを迫られたような年の瀬です。（や）

　ぐるない松江版32号発行しました

　今年も数日を残すのみとなり、親しい友人と忘年会を行いました。そこで久しぶりに、大学生と思われる団体客を目にしました。今の学生はコロナ禍の影響もあり、なかなか外に出て交流をする機会がなかったと思いますが、少しずつ以前の日常を取り戻しつつあることに、どこか安心感を覚えました。
　さて、関係各所の皆様のご支援を賜り、12月16日に、「ぐるない松江版32号」を無事発行することができました。早速、ホテルや観光施設に配布に伺ったところ、1年ぶりの発行ということもあり、「発行を待っていたよ」という声や「宿泊客に人気なので1000部欲しい」など、うれしい声を多数いただきました。全国旅行支援の効果などもあり、平日でもホテルが満室になるほどの人出があり、観光施設なども賑わいを見せているようなので、たくさんの方に手に取っていただきたいと思っております。しかしながらコロナ禍に加えて昨今の物価高の影響で宣伝費を出すのは厳しいという店舗様もあり、営業面では一筋縄ではいかない場面もありました。歓楽街は依然として空きテナントも見受けられますが、そのような状況の中でも、飲食店のお客様によると、ちらほらと年明けあたりに新規オープンする店舗などもあるようなので、これからますます活気を取り戻しいくことを期待します。
　「ぐるない」は観光客に限らず、どなたでもご利用いただけます。皆様におかれましても、ご職場の交流の場や、ご友人とのお食事などにぜひご活用いただき、掲載店舗様のご利用を、よろしくお願いいたします。（た）