大谷翔平選手と比叡山
野球に殆ど興味がない私ですが、大リーグ大谷翔平選手の活躍には目を細めています。 今月のおこなわれたWBCイタリア戦で3回の第2打席一死一塁の場面で彼は三塁線へセーフティーバントを決めました。打者としてホームランバッターの大谷がこの場面で、まさかセーフティーバンドをするとは意外だと思われましたが、このプレーが大谷選手らしさかと思いました。彼の目標は「チームが勝つことだけを目指す」「優勝だけを目指す」とチームの勝利を優先した考えにブレはありません。あの状況で、相手の内野は1・2塁間に3人を置く大谷シフトをとっていたので、彼は最も確率の高い打撃方法は何かと考えたと思います。内野ゴロを打ってダブルプレーになることを一番恐れていたでしょうし、そこでガラ空きになった3塁側に球を転がし、俊足を生かして自分もセーフになって、得点に結びつけたいと考え実践したと思います。 「自分の魅力はホームランだから」や「3番打者として安打を打つこと」という既存の野球の枠を超えた判断ができて、それができる技術があったから出来たことでしょう。 例えば昭和のスターである長嶋や王選手、現在ではムラカミサマことヤクルトの村上選手ならバンドすることは無く、ヒッティングしたと思われます。大谷選手はおそらく大リーグで学んだ多種多様なデータを生かしてセーフティーバンドを選んだことでしょう。様々な状況に対応する彼はとても魅力的です。 今月京都と滋賀にまたがる有名な比叡山を歩いてきました。最澄法師が創設した京の北西、鬼門の方向にあたる大きな寺です。最澄は遣唐使の一員として唐に渡り、最新の仏教を学び、それまでの奈良仏教から新しい鎌倉仏教を創り広めました。その地からは法然、栄西、親鸞、道元、日蓮といった面々が叡山で修行し、奈良時代からのバージョンアップめざして自らの仏教を確立して、布教したので、当時の世に合った教えが広く支持されたことでしょう。 技術革新によってデジタル化が進み、AI技術が実用化されており、私たちの生活が変っています。またコロナ禍の経験によって今までの価値観から新しいスタイルに変りつつある令和の時代です。最澄達が仏教先進国の唐に留学して先進仏教を学んだように、大谷選手も米国に渡って新しい野球を拓いており、日本の野球の戦術も変わるように思われます。ビジネスもIT技術などによって、グローバル化がすすみ、AI技術の波が押し寄せている時代、私もバージョンアップしなければと思いました。(や)
コロナから日常へ
桜の見ごろが近づいて参りました。私の地元、雲南市では木次町の桜並木や、三刀屋町の御衣黄が咲く頃になると多くの人が花見に足を運びます。桜の開花と共に新年度を迎えますが、お客様におかれましては新年度も弊社をご贔屓いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 さて、先日マスクの着用も原則自由となり、コロナの話題も徐々に少なくなってきました。先日、私用で東京に行った際は、外国人観光客を含めて、ものすごい人出で日常が戻ってきていることを感じました。スポーツ観戦でも声出し応援も解禁され、大相撲の中継を見ていると、横綱が不在で土俵入りはありませんが、最後の弓取式などで四股を踏む際は観客から「ヨイショー!」と掛け声が威勢よく聞こえてきます。そういえばこの歓声を聞くのはいつ以来かなと、懐かしささえ覚えました。 振り返ると、大型客船の乗客の集団感染からはじまり、外出自粛、アルコールの提供禁止、国から1人あたり10万円の給付など、色々なことがありました。もちろん飲食・旅行業界への打撃は大きく、弊社のお客様におかれても大変なご苦労をされたと伺いました。一方で、行政支援が特定の業界に留まり、2次・3次的に影響を受けている業界に対して支援が不十分なのではという、声もあがりました。現在、政府が検討しているとされる、低所得者世帯向けの3万円の給付にしてもそうですが、広い目で見ていただき、全員が納得するのは不可能にしても、公平に思えるような施策を打ち出してほしいと思います。(た)
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