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Webplan News  2023年4月号

  

「しろがねの葉」(千早茜著)

 書店には二重三重に山積みされた単行本がありました。第168回直木賞の受賞によって「しろがねの葉」(千早茜著)の売れ行きは加速したようです。地元石見銀山を舞台に描かれていると聞いていましたので、立ち読みすることもなく買い求めました。
 時の為政者が毛利から豊臣、徳川に代わる戦国時代から江戸初期頃の時代小説です。父親が出兵を逃れようと家族で村を逃げる途中、主人公ひとりだけが離れてしまい、彷徨った処が銀山でした。主人公ウメはそこで山師の喜兵衛に拾われて成長する姿が描かれています。銀山は米作で生業をなす地域とは違う炭鉱都市で、そこに暮らす人々は銀の採掘に関わる仕事に就き、徴兵も無く、鐘の音によって就労や退勤するなど暮らしは近現代のサラリーマン社会のようです。当時の庶民は自給自足が一般的でしたが、ここは貨幣経済が進み、物資やサービスも当時としては恵まれていたように描かれています。著者は取材のために何度も現地に足を運んだようで、時代考証を重ね、間歩のほかにも、登場する地名や山名、温泉津の湊の様子、山に自生する植物、さらには方言や祭事などにも不自然さがなく当時の生活が実感できます。
 ウメは男勝りの気性と腕っぷしが強く、夜目が利いたので、本人の希望から男たちに交じって間歩に入って働くのですが、やがて思春期を迎えると凌辱的な経験をするあたりのストーリーは固唾を飲んでしまいます。銀山では鉱夫である男性の数が多く、短命でした。理由は炭鉱特有の肺病を患うため長生きできない宿命があります。連れ合いを亡くした女性は働き手の夫がいないと生活が成り立ちません。「銀山の女は三人以上の夫を持つ」という伝承通りウメも銀山社会に染まってゆく展開は読み応えがあります。
 私は読んでゆくうちに「竜馬がゆく」と重なりました。司馬遼太郎の小説「竜馬がゆく」によって、それまで歴史に埋もれていた龍馬が発掘され、その後の度重なるドラマ化、映画化によって、幕末動乱期の大スターの地位を獲得しました。どれも竜馬のキャラや高い志にスポットあて、同時代の著名な人物との出会いや功績などが創造されています。大河ドラマの竜馬役はイケメンの福山雅治さん、実像とかけ離れていおり、功績も誇張され、脚色されていますが、見て楽しく、幕末の志士たちとの関係は伝わり、歴史を知るきっかけにもなりました。
 観光面の石見銀山は数々の史実よりも、そこに生きたスターが必要だったのではと思います。スターは庶民的であり、共感を呼ぶ人物を通して描かれると伝わりやすいのだと思います。この本は今までとは違う石見銀山の魅力的な一面を紹介しています。(や)

蒜山
▲中蒜山から下蒜山を望む(2023.4月)
しろがねの葉
▲文芸春秋社刊「しろがねの葉」
 

メダカブーム

 新緑が目に鮮やかな、すがすがしい季節となりました。我が家で飼育しているメダカは早くも産卵を始め、毎朝卵を採取する作業が欠かせません(メダカの卵や稚魚は大人のメダカと隔離しないと、大人のメダカに食べられてしまいます)。
 近年、品種改良のメダカを中心に、飼いやすさもあることから、メダカの飼育はブームになっています。中でも1匹100万円で取引されたメダカもいるというのですから驚きです。私も自宅で複数の品種改良メダカを飼育しているので、上手に交配すれば商売になるのでは、と考えたのですが、やはり綺麗な柄を出すには個体の選別などかなりの手間がいるようで早々に諦めてしまいました。しかしながら世間ではブームの影響なのか、3月には某大学から遺伝子を組み替えた赤く光るメダカを無承認で持ち出し、繁殖・販売された事件などもありました。こちらも2匹最高10万円で取引されていたというので、ビジネス目的もあったかと思います。こうしたメダカが自然に放されると当然、生態系に影響を与えるので、良くないことなのですが、同時にあれだけ小さなメダカでもビジネスとしては大きな魅力があるのだなと思いました。
 さて、弊社ではグルメ情報誌「ぐるない出雲版19号」を5月下旬~6月上旬頃に発行を予定しております。発行の際は、お客様に本紙をお届けしますので、これからの行楽シーズンに向けぜひご活用をお願いいたします。(た)

ぐるない
ぐるない出雲版19号5月下旬発行予定

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